【酸味のあるコーヒー、好きですか?】
ビーンズにご来店されるお客様に
「どんなコーヒーをお探しですか?」
と聞いて、最も多いご要望は、
「酸味の無いコーヒー」
とリクエストされることが多いです。
ですが、
【酸味って誤解されがち】なんです。
ではここで、【誤解されがちな酸味】に焦点を当てて、
『ビーンズが教える!酸味を理解するコーヒー講座』
開講します。
コーヒーの酸味は大きく分けて2種類
◆豆本来の果実感のある「おいしい酸味」
◆焙煎後、酸化した「おいしくない酸味」
の2種類です。
まずは【おいしい酸味】について。
コーヒー豆が本来持っている個性の酸味のことですね。
コーヒーの焙煎中には、沢山の有機酸が生成されます。
有機酸の成分を細かく分けるとまだまだありまして、、
クロロゲン酸、ギ酸、リンゴ酸、酢酸、キナ酸などなど沢山の酸の成分が【焙煎】という加熱処理の過程で生成されます。
この有機酸の中には、私たちの舌においしいと感じる酸と、おいしくないと感じる酸があります。
コーヒー豆が本来持つ個性の酸味には
わずかに甘さを想わせる香りがあります。
(砂糖が入ってるというような直接的な意味ではありません)
この酸味の中の甘い香りを知らない方は結構多いです。
酸味が苦手なお客様に、ライト〜ミディアムロースト(酸味が特徴になる焙煎)のコーヒーをご試飲いただくと、
「酸っぱさはあるけど、嫌な酸味じゃない」とおっしゃっていただくことが多いです。
ありがたきお言葉〜
それは、酸味は大きく分けて2種類あるとお伝えした豆本来の果実感のある「おいしい酸味」にあてはまっているからです。
ビーンズに初めてご来店くださるお客様の多くも「古くなった豆の酸化した酸味」いわゆる「酸っぱい」イメージを持たれている方が多いです。
コーヒー豆が本来持っている個性の酸味というのは、
「柑橘のような酸」や「果実のような酸」、
「蜜のような酸」、「穀物のような酸」
といった爽やかな酸味の表現が多くあります。
コーヒーのカッピングテスト(味の採点)の品評会では、
「おいしいコーヒーの条件」
とされるのは、「良質な酸味」の種類が採点基準の一番のウェイトを占めています。
一方で、「おいしくない酸味」について。
その前に、ここで質問です。
いつも飲んでるコーヒーの焙煎日はわかるコーヒーですか?
コーヒー豆というのは、焙煎後から急激に酸化が進みます。
実は、焙煎から日が経った古いコーヒーや、
焙煎したてでもドリップしてから長時間保温したままで煮立ってしまったコーヒーは、
舌に不快に残る「酸っぱさ」を感じます。
この酸っぱさが「おいしくない酸味」の原因なんですね~
この古くなり酸化した「おいしくない酸味」を
コーヒーの酸味だと思われてる方が多い様に感じます。
「おいしい酸味」と「おいしくない酸味」が別物だということをお分かりいただけましたでしょうか?
ビーンズでは、おまかせ焙煎度合の場合、豆の個性を理解した上で、
おいしく良質な酸味を引き出す!ことに細心の注意をはらって焙煎を心がけています。
良質な酸味は、むしろ心地よく、のど越しが良く、酸味よりも旨みや甘みが強く感じられる方も多いようです。
それが、焙煎専門店としての使命だと思っています。
しかしながら、コーヒーは嗜好品ですから、
飲む方自身が美味しいと感じられる焙煎度合で、楽しんで飲んでいただきたいのも事実です。
浅煎りや中煎りのコーヒーは、酸味と甘みは豊かですが、
苦みが少ないです。
「やっぱりコーヒーは苦くなくちゃ!」という方は、
美味しいと思える焙煎度合を追求していただきたいと思っています。
結果、私たちのすすめる焙煎度合に好みが変化していったらば、私たちは「してやったり!」と喜ぶのです。
卵焼きは甘い派?しょっぱい派?があるように味付けや好みは人ぞれぞれ。
郷土や文化に根付いた味わいを大切にするように、嗜好性も否定することなく、一人一人の嗜好に合うコーヒーをお届けしたいと願っています。
お気軽にご相談ください。
コメント
コメント ( 0 )
トラックバックは利用できません。
この記事へのコメントはありません。